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2016年03月17日

3月のリーフクラフト教室  

3月のリーフクラフト教室           
  (キムネクロナガハムシ)

                   石垣島エコツーリズム協会会長  谷崎樹生

 先月の「誘い」では「最近ヤエヤマヤシの様子がおかしい」というお話をしましたが、原因の一部が明らかになりました。数年前から島中のココヤシの葉をボロボロにしてしまった犯人のキムネクロナガハムシという外来種の昆虫は、ヤエヤマヤシにもつくことは知られていましたが、これまでヤエヤマヤシではココヤシほどの激しい被害は出ていませんでした。
 ところが去年の台風被害から回復し始めたこの冬以降、展開した新葉が既に半分近く枯れている木が目立つようになりました。街路樹で見る限りでは20~30本に一本ぐらいのヤエヤマヤシでは新しい葉も出なくなってしまっています。おそらく生長点にひどいダメージを受けたのでしょう。このまま回復しないで枯れてしまいそうなくらい元気のない木も見られます。
 新葉の部分枯れの原因がキムネクロナガハムシだということはすでに確かめましたが、新葉を出せなくなってしまうほどのダメージの原因が何なのかはまだ確かめられていません。
 キムネクロナガハムシについては筑波の農業環境技術研究所の研究者が遺伝的にアジア型と太平洋型の二つのタイプがあり、沖縄に侵入しているのはアジア型であること、二つのタイプにはそれぞれ別種の天敵・寄生蜂が存在するが、沖縄ではまだ寄生蜂は確認されていないことなどを確かめています。
 今回のヤエヤマヤシの被害が従来型のハムシの大発生によるものなのか、別のタイプ・太平洋型が新たに侵入したのか、生長点にまでダメージを与えているのは他の昆虫や病気の感染によるものなのか、気になることはたくさんありますが、なにぶん高い梢で起こっていることなので、素人にはなかなか確かめることができません。
 キムネクロナガハムシは市街地の街路樹だけでなく、天然記念物の「米原のヤエヤマヤシ群落」でも確認されています。このまま放置していいものなのか、大事に至る前に何らかの手を打つべきなのかは素人にはわかりませんが、「ヤエヤマヤシの危機」と言うほどではないかもしれませんが、「リーフクラフトの危機」を感じている今日この頃ではあります。
 ということで、ヤエヤマヤシの未来についても心配しながら今月もただの葉っぱを宝物に、丁寧に編み上げていきましょう。


日時と場所 3月19日(土)と26日(土) 午後1時から4時   バンナ公園南口管理棟(スカイライン南口の建物です)

参加費は、200円以上です。
申し込み・問い合わせは 090-6863-5039(谷崎携帯)です。
材料や道具の準備が必要ですからなるべく事前に申し込んで下さい。


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Posted by 石エコ会 at 00:18│Comments(0)お知らせ
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